美術品の総合コンサルタント

画廊 <近代絵画(日本画・洋画)・掛軸>

0120-77-6238

受付時間:10:00~18:30

会社概要 個人情報保護方針 お問い合わせ

トップ > 表玄からのお知らせ > パフォーマンスとしてのアートに警鐘

表玄からのお知らせ

パフォーマンスとしてのアートに警鐘

先日、競売大手サザビーズ(Sotheby’s)のオークションでバンクシーの絵画
「少女と風船(Girl with Balloon)」が約1億5500万円で落札された直後に、
額縁の中に仕掛けられたシュレッダーで作品が細断されというハプニングがあった。

どのような方法でシュレッダーを作動させたのかは分かっていないが、
この模様をInstagramにアップしたことから、世界中で
話題になった。

オークション会社がこの仕掛けを初めから知らなかったというようなフリは、
通常ではありえない話で、事前に打ち合わせをして、
この覆面作家さんの
手伝いをしたことが、結局はパフォーマンスとして世界中に発信されたので、
劇的な広告となって喜んでいる
のだろうけれども、昔から現代アートに
ありがちな 作品を燃やしたり、消したり、するような行為は、非常に
単純な行動で、
アートを利用したエコノミストが考えそうな例のように
見ていました。

破壊や創造・・・を同時に表現した作家の行動に対して称賛する声が多数を占めて
いるようですが、この行為自体は、これはこれで
文化として享受せざるを得ないのも
現代の世の中の流れですが、一方では、『美術品』が商業的に取引されることを
自身で否定している
にもかかわらず、結局自分の評価を上げるために利用したのかも
しれないし、美術に携わるものとしては、歯がゆい思いが致します。

オークション会社は、手数料収入で成り立っている”企業体”なので、これでよいので
しょうけれど、日本人はとかく影響されやすい
ところもあるので、

アート=美術=話題性=創造と破壊=パフォーマンス

みたいな連想だけは持ってほしくないと思います。

SNSの時代になって、何をするにも『話題性』や刺激的なパフォーマンスを
極度に求める傾向がますます強くなっています。

長い歴史の中で、先人たちが育んできた芸術品、美術品を、単にアートと
置き換えるようになって欲しくないと願うばかりです。

詫びさびの中で昇華した茶道や、浮世絵、美人画、日本の四季を追求して
今日受け継がれる日本の美(日本だけの美)である日本画、洋画の世界は、
単に美術館で
お金を払って見に行くだけのエンターテイメントではなく、
実際に飾ったり、特別な日にかけ替えたり、四季の豊かな日々の暮らしに
かかわりながら満たされるべきものであることを、若い方々にまず感じてほしい。

そう願うばかりです。